韓国Samsungは4月23日、スルーシリコンビア(TSV)技術によりDRAMを積み重ねたスタックトパッケージを開発したと発表した。
今回のWSP(wafer-level-processed stacked package)技術では、512MビットのDDR2を4個積載、2Gビットを提供する。DRAMスタッキングにより、容量4GバイトのDIMMが実現するという。
従来のMCP(Multi-Chip Package)技術では、ダイは金属ワイヤで接続されるため、ダイ同士の間に数十マイクロメートルの隙間ができ、またパッケージボードにも金属ワイヤ配線のためのスペースが必要だった。しかしWSP技術では、ダイを重ねた状態で、すべてのダイを貫通するようレーザーで数マイクロメートルサイズの穴を開けて銅を注入、ダイ同士がじかに積み重なるようにした。これにより、かなりの小型化、薄型化に成功したという。
2010年以降の次世代コンピューティングシステムでは高密度、大容量の半導体が必要とされ、この新パッケージ技術はその助けとなるとSamsungは主張している。
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Samsungが開発したWSPでは、現在のマルチチップパッケージに比べて設置面積を15%、厚さを30%縮小でき、パフォーマンスは約30%向上するという。
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