Google、新技術による「ユニバーサル検索」構想を発表
Googleが、開発中の新技術に基づき検索エンジンをアップグレード。1度のクエリーで、異なる種類の情報検索が可能となる。
Webサイトや画像、ニュースなど、あらゆる情報の検索を1度で――米Googleは5月16日、総合的な検索エンジンの「ユニバーサル検索」構想を発表、その「第一歩」として、検索エンジンのデザイン変更や新機能追加などのアップグレードを発表した。
Googleの目指す「ユニバーサル検索」は、最適な検索結果が1度の検索で、情報の種類や情報源を問わず、すばやく入手できるというもの。Googleは、異なる種類の情報を自動的に比較し、ランク付けする技術を開発中で、今回のアップグレードではその技術を採用し、Webサイト、動画、画像、ニュース、地図、書籍の検索が1度のクエリーで可能となる。
例えば、映画「スター・ウォーズ」のキャラクター、ダース・ベイダー(Darth Vader)を検索すると、映画の公式サイトへのリンクに加え、画像やYouTube内のビデオクリップ、演じている俳優の関連ニュースなどがランキングに沿って表示される。Googleでは、今後もカバーする情報の種類を増やしていく予定。
今回のアップグレードではまた、新しいナビゲーション機能も追加された。検索クエリーを実行すると、検索結果の表示に加え、「ブログ」「書籍」「グループ」など、キーワードに応じて別の検索クエリーへのリンクが表示される。
Google検索画面のデザインも変更された。Webメールサービス「Gmail」や予定表「Google Calendar」など、Googleが提供する別のサービスへのナビゲーションバーが、画面左側に表示されるようになる。
Googleでは、さまざまなサービスの試験バージョンを「Google Labs」で公開しているが、検索結果を地図上や時系列で表示できる試験バージョンの検索エンジンを「Google Experimental」として公開したことも明らかにした。
Googleの検索製品部門の副社長、マリッサ・メイヤー氏は「ユニバーサル検索の究極の目的は、Web上に存在する情報間の壁を取り払い、ユーザーがクエリーを入力する際に、常に最適な回答を提供すること」とコメント。「まだ道のりは長いが、今日の発表はその方向への大きな一歩だ」としている。
5月17日8時現在、日本語版はまだ対応していない。
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