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米国とEU、衛星ナビゲーションシステムの互換性実現へ
米国と欧州連合が、GPSとGalileoの両システムで共通の信号を採用することで合意。ユーザーの利便性向上と、ビジネス機会の創出が期待できるとしている。
米国と欧州連合(EU)は7月26日、衛星ナビゲーションシステム用に、共通の信号を採用することで合意したと発表した。合意に基づき、米国が展開するGPSシステムと、EUが構築中のGalileoシステムの両方で、「MBOC」と呼ばれる波形を信号に採用。これにより、MBOC対応の受信機では、GPSとGalileoの両方の信号を追跡できるようになる。
米国とEUは2004年6月に、GPSとGalileoの互換性の実現に向けて協定を結んだ。以降、相互運用が可能で、かつ「安全保障面での共通の利益も保護できる」民間用の信号の開発を共同で進めてきた。
MBOCが採用されるのは、米国の新しい民間用GPSである「GPS IIIA」と、EUの「Galileo Open Service」。互換性の実現により、ユーザーは両方のシステムの信号を利用できるようになり、カバレージの拡大や精度の向上などが期待できるという。また、新製品・サービス開発という新しいビジネス機会の創出にもつながるとしている。
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