NTTドコモは8月31日、2.5GHz帯を利用したWiMAX事業について、アッカ・ネットワークスと提携すると正式発表した。アッカ子会社で2.5GHz帯免許取得を目指すアッカ・ワイヤレスに、ドコモが約190億円を出資する。
アッカ・ワイヤレスは総額720億円程度の増資を予定しており、アッカが300億円程度を段階的に出資。ドコモは190億円程度を出資する。総務省は2.5GHz帯免許申請について、3G事業者による出資比率が3分の1以下の新会社しか認めないという条件を付けているため、ドコモは出資比率を3分の1以下に抑える。
2.5GHz帯免許申請受付は9月10日からで、年内にも2つの事業者に割り当てられる見込み。免許取得後は、アッカ・ワイヤレスがWiMAX事業を展開。アッカ・ネットワークスが有線ネットワークの技術や支援や運用全般を、ドコモが無線ネットワーク構築など無線技術の支援を担当する。
アッカは「3社以上のパートナーと組んでWiMAX事業に参入する」と表明しており(関連記事参照)、「他パートナーとの提携も引き続き検討する」としている。
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