ノートPC「ThinkPad」が10月4日、1992年の登場から15周年を迎えた。ThinkPadは米IBMが開発したノートPCだが、2005年に同社がPC事業を中国Lenovoに売却したのに伴い、現在はLenovoが製造・販売を行っている(特集:「IBM、PC事業売却」の波紋)。
ThinkPadは、表紙にIBMの社是「Think」が刻まれた従業員用手帳と、日本の「松花堂弁当」の黒塗りの弁当箱をモチーフに、技術者・デザイナー10人のチームから生まれた。世界160カ国以上で3000万台以上を売り上げ、ノートPCでは最多の1000件以上のデザインおよびエンジニアリング関係の賞を受賞。2006年には、米国だけでも100件以上の賞を受けているという。
初代ThinkPadの「ThinkPad 700C」は、10.4インチのカラーTFTスクリーンと、特徴的な赤いトラックポイントを搭載。以降、CD-ROM/DVD ROMや無線LAN、セキュリティチップ、スライド式指紋読み取り機などの搭載で、数々の「ノートPC初」を打ち立てている。
Lenovoでは、「ThinkPadは当社の主力商品でもあるが、それ以上に、何百万人もの顧客にとっての実績あるパーソナルツールだ」とコメントしている。
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