“今、あえて”gooが新SNS 「gooブログいかす」
勢力図が確定したとみられるSNSにgooが乱入する。既存のサービスと連動させ、gooポータル全体の滞在時間を増やしたいという。
mixiの1人勝ちが確定したSNSに、gooがあえて今から新規参入する。NTTコミュニケーションズとNTTレゾナントは10月10日、gooのサービスを統合利用できるSNS「gooホーム」を開設した。
「gooブログ」や、同日新設したソーシャルブックマークサービスなどを、SNS上でまとめて利用できるのが特徴。ユーザーに多様なサービスを利用してもらってgooポータル全体の利用時間を伸ばす狙いで、2年後に300万ユーザー獲得を目指すとしている。
gooホームは、gooIDを持っていれば誰でも無料で利用できる。日記やフォトアルバムなどSNSの基本機能を備え、日記は「gooブログ」を、フォトアルバムは「OCNフォトフレンド」の機能を利用する。同日公開したソーシャルブックマークサービス「gooブックマーク」とも連携し、ユーザーのブックマークランキングを表示できる。
gooポータルで配信しているニュースや天気、テレビ番組情報の表示機能や、RSSリーダー機能も備えた。gooブログ向けブログパーツとして、gooホームのユーザーがブログを閲覧した際のアクセス履歴を確認できる「あしあとサービス(仮)」も12月に追加するほか、来春までに携帯電話向けサイトも始める予定だ。
開発を始めたのは昨年12月。「SNSとしてはかなり遅い参入」とNTTレゾナントメディア事業部の上床昭人担当課長は認める。ただmixiと異なり、gooIDを持っていれば誰でも利用できるため「SNSに興味があっても、mixiのような招待制だと利用しにくい」というユーザーを取り込めると見る。
加えて同社には「gooブログ」などgooIDとひもづいたユーザー参加型サービスが数多くある。「mixiはニュースや音楽といったコンテンツを後から取り込むというアプローチだが、われわれは既にそのようなサービスを持っている。既存ユーザーを“お友達化”し、既存のサービスを友人関係をベースに利用できるようにする」(NTTレゾナントポータル事業本部の大町雄一事業推進部長)
まずはgooブログのユーザーに使ってもらう狙い。gooホーム経由でブログを書けば、記事ごとに「友人までの公開」「非公開」など公開範囲を設定できるようになるため、「記事を特定のユーザーだけ公開したい」と考えているユーザーに使ってもらえるとみている。
加えてgooIDの800万ユーザーや、NTTコムのISP「OCN」の600万ユーザー、NTTコム子会社が運営するISP「ぷらら」の二百数十万のユーザーを取り込んでいきたい狙いだ。
広告を収入源にする。バナーやテキスト広告のほか、企業に公式コミュニティーを開設してもらうなど、SNSならではの広告手法も想定している。
関連記事
- 「mixiを追いかけても意味がない」――ヤフーSNS、会員向けに開放
ヤフーのSNSが、Yahoo!BBとプレミアム会員なら招待なしで利用可能になった。「今からmixiを追いかけても意味がない」とし、ポータルでもmixi型でもない、独自の道を探る。 - エキサイト、SNS機能付き“ブログ名刺”
- SNSは“脱mixi” livedoorがリニューアル
SNS「フレパ」はデザインを一新し、livedoorネットアニメはレイアウトを変更して見やすくした。livedoor路線案内には、ユーザーが発信した駅情報を新たに掲載した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.