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着うたフルをウォークマンでも──au、コンテンツ販売にあの手この手

auは秋冬モデルの新サービスとして、「着うたフル」をウォークマンに転送する仕組みや、待ち受け画面に公式コンテンツを受信できる機能を発表。コンテンツ購入を促進し、収益増につなげる。

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 KDDIが、au携帯のコンテンツ利用促進に向けた機能整備を進めている。10月16日に発表した秋冬モデルのうち「W54S」「W54SA」「W56T」は、携帯でダウンロードした「着うたフル」を、ソニーのネット対応「ウォークマン」に転送できるサービスと、ゲームなど公式サイトのコンテンツを待ち受け画面上に表示できる「au one ガジェット」を搭載。コンテンツ販売手数料収入やパケット通信料の拡大につなげる狙いだ。

au×ソニーで着うた拡販

 「音楽の利用シーンは、携帯電話だけではカバーできない」(同社の高橋誠コンシューマ事業統轄本部長)――KDDIとソニーは、「au×Sony “MUSIC PROJECT”」と題して(1)携帯電話でダウンロードした着うたフルをPC経由でウォークマンに転送する仕組みと、(2)着うたフルをHDD内蔵型ネットワークコンポ「NET JUKE」に転送する仕組み――を構築する。

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au携帯を持つKDDIの高橋誠コンシューマ事業統轄本部長と、ウォークマンを手にするソニーオーディオ事業本部の吉岡浩本部長

 着うたフルをウォークマンに転送する際は、ソニーと共同で新開発したPC向け楽曲管理ソフト「LISMO Port」を活用する。LISMO Portは楽曲配信サイト「mora」も利用可能。逆に着うたフルをPCでダウンロードして携帯に転送することもできる。

 着うたフルは「HE-AAC」形式だが、ウォークマンに転送する際は「OpenMG」による著作権処理も行う。HE-AACに対応しないウォークマン向けにはATRACに自動変換して転送する。

 NET JUKEには、着うたフルを携帯から直接転送できる機能をソフトウェアアップデートで追加し、PCレスで楽曲転送できるようにする。NET JUKEに保存した楽曲(ネット販売サービス「AnyMusic」から購入した楽曲含む)を、着うたとして携帯に転送することも可能だ。

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CDが売れない時代、レコード会社の“生命線”になっている着うたビジネスは、順調に拡大してきた。「当社は音楽業界ともコラボレーションしながら、着うたフルビジネスを成長させてきた」と高橋本部長も自負する

 「音楽を楽しむ際に『携帯だけでは足りない』と、さらに良い音質を求めるユーザーの声があった」――ウォークマンやNET JUKE端末なら一般的に携帯電話よりも音質が良く、連続再生時間も長いため、着うたフルをさらに楽しんでもらえると高橋本部長は説明する。

 ネット対応の音楽プレーヤーを販売する企業はソニー以外にもあるが、ソニーと組んだのは「これまで、音楽サービスで協業しており、近しい関係にあった。今回の仕組みはAnyMusicにも対応しているため、他社のAnyMusic対応機器でも利用できる」(高橋本部長)ためという。ただ「こういったサービスはオープンマインドが成功の秘訣」とし、米Appleを含めた他社との協業もあり得るとした。

待ち受けにも公式コンテンツを 「ガジェット」

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 「待たせない待ち受けになる」(同社)――新機能「au one ガジェット」は、待ち受け画面を使ったネットサービスだ。待ち受け画面上に常時Google検索窓を表示し、その周辺に、好みの公式コンテンツの更新情報などを表示する。

 表示するコンテンツはSNS「GREE」や「au one ブログ」の更新情報、テレビ番組表、ゲーム、相性診断などから選べる。コンテンツは、KDDIが提供するもの以外は有料になる見込みで、料金は100〜300円程度になる見通しだ。

 キャリア公式ではない「勝手サイト」にユーザーが流れる中、au oneガジェットを通じた公式サイトの利用促進につなげる。将来は、公式コンテンツプロバイダ以外の一般ユーザーなどがガジェットコンテンツを提供できる仕組み作りも検討するという。

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