ライブドアHD、平松社長退任 新社長に石坂氏
ライブドアホールディングスの社長が、平松庚三氏から石坂弘紀氏に交代する。法務に強い経営コンサルタントの石坂氏に、訴訟対応などを任せる。
ライブドアホールディングス(HD)は10月24日、平松庚三社長(61)が退任し、経営コンサルティング会社アリックス・パートナーズの石坂弘紀バイスプレジデント(34)が新社長に就任する人事を発表した。12月の株主総会後の取締役会で正式決定する。
「会社の再建にある程度のめどが立った」と平松氏は言う。ライブドア(事業会社)は2007年9月期中の単月黒字化に成功。弥生の売却も決まるなど、子会社の整理にも一段落付いた。今後は、上場廃止で損害を被った株主による損害賠償請求や、旧経営陣に対する訴訟対応などが重要になるため、米国ニューヨーク州弁護士資格を持つ石坂氏にバトンタッチする。
石坂氏は、通商産業省に入り、コロンビア大学ビジネススクール日本経済研究所・客員教授などを経て、産業再生機構へ出向していた経歴も持つ。ライブドアには昨年9月から経営コンサルタントとして関わってきた。
「元気なライブドアにしたい」と石坂氏は決意を述べる。今後の再建計画については「具体的なプランを今発表することはできないが、事業再生の専門家として、事業価値の最大化を図っていきたい。ライブドアのブログやRSSリーダーは日本でトップなので、これからも伸ばしていく」と話した。子会社の売却については「今後も可能性はあると思うが、具体的なことは何もない」とした。
平松氏は昨年1月社長に就任。「混乱の中での社長就任だったが、社員に助けられここまでやってこれたことをうれしく思う。野球に例えると、ブルペンどころかベンチ入りもしてなかったのにいきなりノーアウト満塁のマウンドに立ったようなものだった。バックにも助けられ、中継ぎの役割は果たせた」と振り返る。
「私は60の小僧だからやりたいことはまだまだある。社長退任後のライフプランについては、正月明けにアリゾナの砂漠をハーレーダビッドソンのバイクで走ることだけ決まっている」(平松氏)
関連記事
- 堀江被告らに賠償義務認める ライブドア外部調査委
ライブドアの外部調査委は、堀江被告らが同社に損害を与えたことを認め、賠償義務があるとする報告書をまとめた。同社は今後、訴訟の具体的な検討を進める。 - ライブドア、弥生を投資ファンドに売却
ライブドアホールディングスは、100%子会社の弥生を、投資ファンドのMBKパートナーズに約710億円で売却する。 - 100億円賠償求めライブドア株主が提訴
- 「身売りしない」「社名変えない」――ライブドア、新体制で会見
ライブドアの新首脳陣が会見で謝罪した。新生ライブドアとして復活を目指すが、具体的な再建策は見えない。 - ライブドア堀江社長が退任
証取法違反容疑で逮捕されたライブドアの堀江貴文社長が退任し、弥生の平松社長が新社長に就任する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.