米Mozilla Corporationの研究部門Mozilla Labsは11月2日、Webアプリケーションをデスクトップから実行するためのオープンソースプログラム「Prism」のプロトタイプをMacとLinux向けにリリースした。
Prismは、WebメールなどのWebアプリケーションを、ブラウザからではなくデスクトップから利用できるようにする。「Webrunner」をベースにしていたが、Mozilla Labsに移され、Prismと改名された。10月にはWindows版のプロトタイプをリリースしている。
PrismからWebアプリケーションを起動すると、ブラウザではなく独自のウィンドウ内で動作する。通常のデスクトップアプリケーションと同様に、Control-Tab、Command-Tab、Exposeを使ってウィンドウを操作できるという。最近の標準に対応したWebブラウザで動作するアプリケーションはすべてPrismで動作するため、開発者はPrism向けにアプリケーションを変更する必要はないとMozillaは説明している。
AdobeとMicrosoftも、Webアプリケーションを実行するためのプログラムとしてそれぞれAIR(Adobe Integrated Runtime)とSilverlightを開発しているが、Mozillaは、Prismはそれとは違って、Webに取って代わるプロプライエタリなプラットフォームを構築しているのではないと主張している。
またMozilla Labsは、Prismをダウンロードしなくても、Firefoxから直接PrismでWebアプリケーションを開く方法にも取り組んでいるという。
PrismはMozillaのサイトからダウンロードできる。Mac OS X版、Linux版に加え、幾つかの問題を修正したWindows版のアップデートも提供されている。
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