英歳入関税局(HMRC)は11月20日、児童手当支払いに関連する個人データが紛失したことを明らかにした。
HMRCによると、同局は今年3月、児童手当支払いに関連するすべてのデータのコピーを監査のため英監査局(NAO)に提出した。監査局は監査終了後、データを返却したとみられている。10月に監査局からデータ再提出の要請を受けたHMRCは、再びデータを保管した2枚のディスク(パスワードで保護されている)を10月18日付で監査局に送った。しかしそのパッケージは監査局に届かなかった。
監査局はほぼ3週間後の11月8日になって未着であることを報告。パッケージが送られた記録も見つからないという。データには2500万人、725万世帯の受給者の氏名、子供の名前、誕生日、住所、保険番号、手当が振り込まれる銀行口座番号などの重要な個人情報が含まれている。英国の全人口は約6000万人。
2枚のディスクの行方は現在も不明。HMRCは警察に捜査を要請、銀行には被害者口座の保護を依頼した。HMRCはデータ紛失による手当支払いへの影響はないとし、Webサイト上で過失を謝罪している。
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