ニコニコ動画を「まとめサイト」のように楽しむ
ニコニコ動画の「マイメモリー」機能はまるで「まとめサイト」のよう。進行中の「祭り」に参加できなくても、後から盛り上がりを追体験できる。
ITmedia NewsWeekly Access Top10
2007年11月18日〜2007年11月24日
- 「アサヒる」「初音ミク」「ローゼン麻生」、現代用語の基礎知識に
- ブログ「不適切発言」のタレント、芸能活動を自粛
- iPhoneよりマリオ、Googleより茶道――チームラボが考える「和製UI」
- 「GyaOがやっと、Macで見られます」――MS「Silverlight」対応で
- なぜ「ニコ動」は盛り上がり、「Second Life」は過疎化するのか
- ついに登場“夢の”有機ELテレビ 「ソニー復活の象徴に」
- インターネットのキャパシティ、2010年には飽和状態に――米調査
- ロシアに「2ちゃんねる」が?
- ドコモ「905i」は5万2500円 頭金下げ「0円」も
- 炎上ブックマーク「炎ジョイ」、開設から2日で休止
先週のアクセス5位に、ニコニコ動画とSecond Lifeを「時間軸」の観点で比較した、濱野智史さんによる考察に関する記事が入った。
これによると、Second Lifeのコミュニケーションは「同期的」。アバター同士が出会って会話するためには、同じ時間に同じ場所にいなくてはならない。これに対してニコニコ動画は「非同期的」。同じ時間を共有していなくても、過去のコメントを見ることができ、過去の盛り上がりを再現できる。
記事では割愛したのだが、濱野さんは「ニコニコ動画はコメントが古い順から消えていくから、過去の盛り上がりを完全に再現できるわけではない」とも指摘していた。逆に言えば、コメントが短時間に大量投稿されれば、古いコメントが一気に消えて動画が最近のコメントに埋め尽くされることになり、「同期的」に近いコミュニケーションも可能になる。
この「同期的に近いコメントコミュニケーション」でニコニコ動画が盛り上がったケースが、先週末にあったと、読者が投書で教えてくれた。「恋スルVOC@LOID」「Chocolate☆Magic−ドキドキ大作戦−」など人気初音ミク楽曲を作った「OSTER_project」さんの誕生日・11月24日に、OSTERさんの新曲「ミラクルペイント」に大量の「おめでとうコメント」が殺到したそうだ。
詳しい様子はブログ「日々だらくだるく」で紹介されているが、24日午前0時前からコメントが増え始め、0時直前には投稿1分後にコメントが消えてしまう状態。0時直後には、コメントが殺到しすぎてメッセージサーバが落ちてしまったそうだ。
その時の様子を、過去のコメントを保存しておける機能「マイメモリー」で保存したユーザー有志が公開してくれており、上記のブログ内のリンクから見ることができる。
濱野さんは、「ニコニコ動画の仕組みに2ちゃんねる(2ch)文化が生きている」とし、コメント蓄積の仕組みやマイメモリーの機能が「まるで2chスレのまとめサイトのような役割を果たしている」と話していた。今回の「誕生日おめでとう祭り」は、リアルタイムで見られなかったユーザーも、おいしい所だけを保存した「マイメモリー」でポイントだけを振り返り、「祭り気分」を味わえる。
ただ、OSTERさんの誕生日当日は既に過ぎてしまっていて、今マイメモリーを見てもやはり「後の祭り」。「進行中のスレ」に参加できる同期的コミュニケーションのリアルタイム感・臨場感までは代替できない。記者は23日にこの楽曲を知って気に入り、リピート再生しまくっていたのだが、24日の祭りには気づかず、参加できなかった。せっかくならリアルタイムで見たかったなぁ――と、とても残念だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.