Facebook、Beaconの完全オフ機能を追加
プライバシー面での懸念から苦情が相次いでいる新機能「Beacon」について、ズッカーバーグCEOがコメントを発表。Beaconを完全オフにする機能も追加した。
「われわれは、たくさんのミスをした」――米Facebookのマーク・ズッカーバーグCEOが12月5日、11月にリリースした新機能「Beacon」について、公式ブログで謝罪のコメントを発表した。
Beaconは、映画チケットのオンライン購入やネットオークションでの売買など、Facebookユーザーの外部Webサイトでの「アクティビティ」をFacebook内の友人に通知する機能。企業が顧客のFacebookネットワークを通じて「口コミ」マーケティングを行うツールとして導入されたが、「オプトアウト方式」を採用していたため、ユーザー自身が機能をオフにしない限り、アクティビティが友人に自動的に公開されるようになっていた。このため、プライバシー侵害の恐れがあるとして、リリース直後からユーザーなどから批判を受けていた。
ズッカーバーグ氏はBeaconのコンセプトについて、「人々が共有したい情報の多くは、Facebook内にはない。うまくバランスを取れば、Beaconでもっと多くの情報を、管理された方法で簡単に友人たちと共有できると考えた」と説明。しかし、軽量化を目的にオプトアウト方式を採用するなど、機能面で「うまくバランスを取ることができなかった」うえ、ユーザーによる批判を受けた後も問題への対処に時間がかかったと認めた。ズッカーバーグ氏は「申し訳ない」と謝罪すると同時に「ユーザーからのフィードバックに感謝している」とコメントしている。
Facebookは既に「オプトイン方式」への切り替えなどの修正を加えているが、5日にはBeacon機能を完全にオフにする機能を追加。ユーザーがBeaconによる情報共有をしない場合には、外部サイトからのアクティビティ情報の保存はFacebook側では行わないとしている。
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映画チケットの購入やオークションへの出品といった外部サイトでのアクティビティを、Facebook内の友人に知らせることができるようになる。
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