新しい冷却技術、米Nextremeが提供開始
Nextremeが提供開始した「UPF OptoCooler」は、新しいミクロスケールの冷却ソリューション。さまざまな分野の冷却・温度調節要件を満たしているという。
微小熱電管理システムメーカーの米Nextreme Thermal Solutionsは1月9日、新しい熱電モジュール「Ultra-High Packing Fraction(UPF) OptoCooler」の提供開始を発表した。効率を損なわずにエレクトロニクスの性能を向上させる、ミクロスケールの冷却ソリューションの需要に応えるために開発されたというこのモジュールは、半導体レーザーダイオード(LD)やLED、先進センサー製品に最適化されており、光電子工学やエレクトロニクス、医療、軍事、航空などの分野における、最新の冷却および温度調節要件に対応したとしている。
Nextremeは、薄膜熱電技術の商業化のため、2004年に米RTI Internationalからスピンオフした企業で、半導体やフォトニクス、自動車、防衛/航空業界などをターゲットに、ミクロスケールの熱電管理製品の設計および製造を行っている。
同社の薄膜熱バンプ技術を核としたUPF OptoCoolerは、摂氏25度の環境では平方センチ当たり最大78ワット、摂氏85度では最大112ワットの「ヒートポンプ」(熱回収、熱移動)が可能。電子部品、光電子工学部品に直接組み込むことができ、摂氏45度以上の冷却効果をもたらすことができるという。また、応答時間はミリ秒レベルで、幅広い温度に対応可能なため、さまざまな用途での熱サイクルプロセスの性能改善に役立てられるとしている。
Nextremeは、OptoCoolerは、平方センチ当たり70ワットを超えるヒートポンプ密度を提供する、業界初の熱電モジュールとしている。UPF OptoCoolerは1000ユニット購入時で、1ユニット当たり12ドルで販売されている。
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