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SII、液体レンズを今秋から量産 携帯カメラ向け
セイコーインスツルは今秋から、仏企業が開発した液体レンズの量産を始める。携帯電話のカメラ用レンズとしての利用を見込む。
セイコーインスツル(SII)は2月12日、仏Variopticが開発した液体レンズを今秋から量産すると発表した。携帯電話のカメラ用レンズとしての利用を見込む。
500万画素に対応した「Arctic31」と300万画素に対応した「Arctic416」を月50万個製造するラインを、今年第3四半期までに仙台事業所に導入し、量産を始める。携帯電話のカメラやバーコードリーダーでの利用を見込む。
液体レンズは、容器内の水溶液と油に電圧を加え、電圧の変化によって焦点距離を合わせる可変焦点レンズ。部品点数が少なく小型化が可能で、耐衝撃性・耐久性にも優れている。電圧の変化で焦点距離を変化させるため、焦点調節の高速化・無音化・省エネ化が可能という。
SIIは、腕時計用の銀電池や携帯用の小型2次電池・キャパシタの生産で培った技術を、液体レンズの量産にいかすという。
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