GONZO新作アニメ、YouTubeで海外向け無料配信 「ファンサブ」阻止狙い
GONZOは「ドルアーガの塔」などを、日本でテレビ放送した同日中に、海外向けにYouTubeで無料公開する。人気アニメは、日本での放送直後に、海外のファンが「ファンサブ」と呼ばれる字幕付きでネット上に違法公開していた。字幕付きアニメを公式配信することで、ファンサブ阻止を狙う。
GDHは3月21日、子会社ゴンゾ(GONZO)の新作アニメを、英語字幕付きで海外向けにネット配信すると発表した。日本の地上波テレビで放映した同日中に、YouTubeなど3サイトで公開する。
配信するのは「ドルアーガの塔〜the Aegis of URUK〜」と「ブラスレイター」で、それぞれ4月から日本のテレビ放送する予定。日本で放送終了後間もなく、YouTubeと、アジア圏の動画を共有するサイト「Crunchyroll」、日本のアニメ専用配信サイト「BOST TV」で公開する。
YouTubeでは無料で公開。他サイトでは、低画質版は無料で、高画質版は有料で公開する――といったことも検討する。
3サイトには、日本からはアクセスできないようIP制限をかける。日本では、ドルアーガの塔は地上波放送と同時に、GyaOで独占無料公開する予定。ブラスレイターも別の動画サイトで、独占無料公開する。
人気のアニメ作品は、日本での放送直後から、海外のファンが「ファンサブ」と呼ばれる字幕を付けてP2Pファイル交換ソフトで流通させたり、動画共有サイトで公開する――などといった違法行為が行われ、これが海外でのDVD販売の低迷につながっていると指摘されていた。
同社は「アニメ作品を日本国内と同日に海外配信することで、視聴機会の拡大と公平性を実現し、違法コピー流通の抑止に取り組み、新たなビジネスモデルを模索する」としている。
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