米調査会社Gartnerは3月19日、AppleのiPhoneに対する評価を、これまでの「セキュリティ上の懸念がある」から「ビジネスでの使用に耐え得る(appliance-level)」へと格上げした。
Appleが3月にiPhoneソフトウェア開発キット(SDK)を含むiPhone 2.0を発表し、Microsoft ActiveSyncとCisco IPSECのサポート、Wi-Fi接続向けにWPA2セキュリティの追加を発表したことが、評価アップにつながったという。
「appliance-level」とは、PIM(Personal Information Manager)、メール、音声コミュニケーション、ブラウザの使用に適しているとの認定を意味する。Gartnerは、iPhoneはリリース当時、ブラウザベースのアプリケーション付インターネットタブレットだったが、iPhone 2.0により、企業はiPhone向けの独自のプログラムの開発やネットワーク機能に依存しないアプリケーションの作成が可能になったとしている。またMicrosoftのActiveSync対応と基本セキュリティポリシーの公開で、企業が十分なセキュリティ対策を講じることが可能になったと評価する。
Gartnerは、iPhoneのビジネス市場への参入は、Appleがクライアントプラットフォーム開発ツールの主要サプライヤーとなる可能性を意味するという。ただし企業がAppleの技術を採用する場合、さらなる投資やトレーニングを強いられるとも指摘している。
関連記事
- 「iPhone 2.0」で充実する企業ユーザー向け機能
発表会場ではAOLやSalesforce.comの開発者が「2週間で作った」iPhone用AIMや販売ツールのデモを行った。 - Apple、SDKを含む「iPhone 2.0」β版を発表
AppleはiPhone向けSDKと開発者プログラム、アプリケーションを安全にオンライン販売するための「App Store」を発表した。 - iPhoneはBlackBerryの代わりになり得るか?(TechTargetジャパン)
Appleが7月に発売した携帯電話「iPhone」は、ビジネスツールとして使えるだろうか? Windows XPやOutlook、Exchange Serverなどへの対応、メール機能の使い勝手などを調べてみた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.