米Hewlett-Packard(HP)は3月31日、オーストラリアの文書管理ソフト企業Tower Softwareの買収で合意に達したと発表した。取引は市場外での株式公開買い付けという形を取る予定で、Towerの取締役会は全会一致でこれを承認。第2四半期中に取引を完了する見通し。
Towerは、紙媒体および電子記録の両方の分野で、22年以上にわたりデータ管理サービスを提供。32カ国に1000社近くの顧客を持ち、ユーザー数は78万人以上になる。HPは既にTowerと提携関係にあり、データ保存ソリューションの「HP Integrated Archive Platform」に「Tower TRIM Context」を統合して提供している。
HP製品にTowerのソフトを組み込むことで、顧客企業は通常のコミュニケーション記録から事業に関する記録を素早く識別し、高性能のデータ保存ソリューションに収集、長期的に保存できるという。HPは、連邦民事訴訟規則やSOX法などの法規制の強化に伴い、記録管理やeディスカバリ、コンプライアンスソフト市場は急成長を遂げているとみており、Tower買収でこの分野における製品やサービスの拡充を図る。
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