ニュース
Red Hat、「一般向けデスクトップLinuxは開発しない」と明言
一般向けデスクトップLinuxでは利益を上げるのが難しい――。Red Hatがエンタープライズ分野に力点を置く姿勢を再確認。
米Red Hatは4月16日、一般ユーザー向けのデスクトップLinuxについては、今後開発を行う計画がないことを公式ブログで明らかにした。1社が市場を独占している現在のデスクトップOS市場では、サーバ市場に比べ競争が難しく、企業として利益を上げるのが困難と判断しているという。
ただし、一般ユーザー向け以外のデスクトップLinuxの開発は今後も継続するとし、2008年および2009年の計画では以下のデスクトップ製品を提供するとしている。
- Red Hat Enterprise Linux Desktop:企業向け商用製品。Red Hat Enterprise Linuxサーバ製品と完全な互換性を持ち、安全かつ簡単に管理できるデスクトップ環境を実現する。仮想化に対応するマルチOSオプションやハイエンドのワークステーションに対応するオプションの追加が可能
- Fedora:Red Hatとしてテクニカルサポートを提供する製品ではないが、プロジェクトのスポンサーとして、コミュニティー開発の無償ディストリビューションであるFedoraを今後も支援する
- Red Hat Global Desktop(RHGD):2007年5月に発表したRHGDは、新興国市場をターゲットとするIntelとの共同開発製品。当初は発表後数カ月以内の提供開始を予定していたが、現時点でまだ発売していない。技術面では既に完成しており、提供開始に向けて準備を進めている
関連記事
- Red Hat新CEOが明かす事業戦略の要とは
米Red HatのCEOに就任したジム・ホワイトハースト氏は、事業戦略の重要課題に日本での取り組みを挙げる。「ユーザー視点を常に考え、経営に臨む」と所信を表明した。 - Red Hat Enterprise Linux 5.2βがリリース
Red HatはRed Hat Enterprise Linux 5.2βをリリースした。仮想化機能の拡張やデスクトップ環境の刷新を含め、細かな機能修正を施した。 - Red Hat、「大衆向け」Linuxデスクトップ製品を計画
Red Hatが、パッケージ化されたLinuxデスクトップソリューションを計画している。中堅・中小企業(SMB)市場や新興市場などをターゲットとするこの新たなデスクトップ戦略は、数カ月中に発表される予定だという。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.