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ヤフー、MSらネット大手が「青少年ネット規制法」に反対 「法規制は一番最後に来るべき」
与野党が国会への提出を目指している「青少年ネット規制法」について、DeNA、ネットスター、マイクロソフト、ヤフー、楽天の5社が反対すると表明した。
ディー・エヌ・エー(DeNA)、ネットスター、マイクロソフト、ヤフー、楽天の5社は4月23日、与野党が国会への提出を目指している「青少年ネット規制法」について反対すると表明した。子どもが安心してネットを利用できるための取り組みを5社共同で始める予定で、「法規制は一番最後にくるべきものであり、まずは現在進みつつある民間の取り組みを後押ししていただきたい」としている。
5社は、「一部の法案においては、保護者の多様な意見を反映できない仕組みの導入を義務化したり、弊害が多く効果の期待できない規制を課したりする傾向が認められるが、それらの法案には反対する」と「青少年ネット規制法」に反対の姿勢を明確化した。
今後、保護者・学校関係者と協力し、子ども向けのネット利用教材を作成したり、保護者向け勉強会を開くなどの活動を展開。「保護者と子どもの知識の逆転」状況を、保護者向けに情報提供を行うことで改善し、保護者が子どもに手軽に指導できる環境作りを支援するとしている。
青少年ネット規制法は自民党と民主党がそれぞれ法案作成を進めている。自民案はネット上の「有害情報」に対する18歳未満の閲覧制限を行うようISPやサイト管理者などに義務付け、是正命令に従わない場合には懲役を含む罰則を科す内容。
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