超低価格ノートPC、ノートPC市場の5%未満で推移――IDC予測
Eee PCやOLPCのXOなどの低価格PCは、教育市場での存在感は増すものの、当面はフル機能ノートPCの「補助的」位置付けにとどまりそうだという。
調査会社の米IDCは5月8日、超低価格ノートPCの市場予測を発表した。IDCは超低価格ノートPCを、「価格は500ドルを切り、ディスプレイは7〜10インチ程度、サードパーティーのアプリケーションをサポートするフル機能OS、キーボード、ワイヤレスブロードバンド接続機能を搭載する」ものと定義。ASUSのEee PCや、One Laptop Per Child(OLPC)のXOなどが含まれる。
こうしたノートPCは、その優れた携帯性と無線接続機能により、メインで使うノートPCの「補助端末」という新たなポジションを得ているとIDC。またフルキーボードとフルブラウザによる「真のWebブラウジング体験」により、スマートフォンなどの携帯端末とも一線を画すとしている。
IDCは、超低価格ノートPCの世界出荷台数は、2007年の50万台足らずから、2012年には900万台以上に伸びると予測。しかし、平均販売価格(ASP)の低さから、2012年の売上高は30億ドルを下回るとみている。
K-8(日本の小中学生)世代の子供向けにはメインのPCとして機能し得るが、「フル機能ノートPCとの価格差は小さいため、多くの消費者はメインPCとしては、もう少し高くても、フル機能、フルサイズのノートPCを入手することを選択するだろう」としている。
また、超低価格ノートPCの利益率の低さから、ベンダー側もこれらのPCを買い替え用ではなく、2台目などの追加的な製品として販売するとみられ、「利益の上がる事業にする上で、今後も課題に直面するだろう」としている。
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