6月14日午前に起きた岩手県内陸部を震源とする地震を受け、通信各社は災害用伝言板を設置した。
NTT東日本は「災害用ブロードバンド伝言板(web171)」(PC・携帯電話兼用)と伝言ダイヤル「171」の運用を開始した。市外局番「022(宮城県全域)」「019(岩手県全域)」「018(秋田県全域)」から始まる電話番号(10けた)をキーとして伝言を登録・再生できる。
NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクモバイル、イー・モバイル、ウィルコム(ウィルコム端末用はこちら)も災害用伝言板を開設した。
通信規制は解除
NTT東日本によると、地震発生直後に岩手、宮城、秋田方面に交換機の処理能力を超えた通話が集中し、最大で87%の通話規制を実施。午後1時半ごろまでに解除した。午後2時20分現在、宮城県栗原市耕英地区で通信ケーブルの断線により電話119回線が利用できない状況になっているほか、宮城県内の1ビルで商用電源が停止し、バックアップ電源でサービスを提供している。
NTTドコモによると午後2時半現在、宮城県北の3基地局と、秋田県の1基地局で音声・パケット通信ともサービスが中断している。通話規制はすでに解除した。
KDDIは午後3時現在、auの基地局2局(秋田県湯沢市、宮城県栗原市)が停止している。auの通話規制は解除した。マイラインなどの固定電話サービスには障害が発生しておらず、通話規制も実施しなかった。メタルプラス電話は回線状況について現在確認中としている。
ソフトバンクモバイルは午後2時現在、宮城県栗原市の一部で携帯電話の利用しづらい状況が発生しているという。
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