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詩集を教材に無断転載 会社役員の男を逮捕
詩集などを権利者に無断で学習教材に掲載して販売したとして、著作権法違反の疑いで、奈良市の会社役員の男(58)を大阪府警が逮捕した。教材は1セット当たり24万3000円〜66万9000円で販売していたという。
コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)の発表によると、大阪府警は6月23日、詩集などを権利者に無断で家庭用学習教材に掲載して販売したとして、著作権法違反の疑いで、奈良市の会社役員(代表取締役)の男(58)を逮捕した。
調べでは、男は今年1月ごろから2月ごろまでの間、7回にわたり、詩人の故・川崎洋さんの相続人が著作権を持つ詩集「ことばの力」や、児童文学者の故・みずかみかずよさんの相続人が著作権を持つ「馬でかければ」を無断で複製した家庭用学習教材計19冊を、都内の女性など7人の客に対して、計357万4000円で販売していた疑い。
家庭用学習教材は、1セット当たり24万3000円〜66万9000円で販売していたという。
相続人はそれぞれ、ACCS賛助会員の日本ビジュアル著作権協会(JVCA)に所属。JVCAは昨年12月ごろに教材を発見し、今年1月に男が経営する企業に警告文を送っていたが、その後も引き続き著作権侵害が行われていたため、ACCSを通じて大阪府警に相談した。
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