「予告.in」通報で逮捕相次ぐ 平井堅さんコンサート事件の犯行予告?も
「予告.in」管理人・矢野さとるさんが、寄せられた犯行予告を警察に通報し、予告した人の逮捕につながっている。平井堅さんのコンサートに刃物を持ち込んだとして逮捕された事件に絡む犯行予告のような書き込みも、予告inに投稿されていた。
7月6日に福岡市内で行われた平井堅さんのコンサートに刃物を持ち込んだとして、銃刀法違反の現行犯で福岡県警が男(35)を逮捕した件にからみ、掲示板サイトに犯行予告のような書き込みがあったことが分かった。情報は「予告.in」に投稿され、管理人の矢野さとるさんが110番通報していた。
2日午後2時1分、携帯電話向け掲示板サイトに「マリンメッセ福岡である平井堅のコンサートを中止しろ!!じゃないと、無差別に刺し殺す!!警備隊が居る時は乱射する!!その後に自殺する 以上。」という書き込みがあった。
書き込み時刻から約2時間半後の同日午後4時半に、情報が予告.inに投稿され、矢野さんが約20分後に110番通報していた。予告を受け、ライブ当日には福岡県警が厳戒態勢を敷いていた。
6月28日に予告.inに投稿されていた小学4年生に対する殺人予告も、矢野さんが福岡県警に通報。書き込んだ小学4年生の女児(9)が、軽犯罪法違反(いたずらによる業務妨害)の非行事実で児童相談所に通告された。
7月7日に投稿された岡山県内の小学生に対する殺人予告も矢野さんが通報し、書き込んだ22歳の男は同県警が8日に逮捕した。
矢野さんは、予告.inに投稿された犯行予告のうち、悪質なものを警察に通報している。これまで1日に3件程度、累計で50件ほど通報してきたという。
矢野さんは「犯行予告情報を通報すると、警察にとても感謝される。こうした声は本来、情報を投稿してくれたユーザーのみなさんにお伝えしたいのだが、直接伝えることができないのが残念。多くの方に協力いただき、本当に感謝している。こうした活動を通して少しでも防犯に役立てば」と話している。
関連記事
- 犯行予告で逮捕、1日に6件も
秋葉原の無差別殺傷事件以来、ネット上の犯行予告で逮捕される人が相次いでいる。「予告.in」はその日に逮捕された人の数を報道などから把握し、カウントしている。 - 犯行予告情報を防犯につなげるには 「予告.in」開発者の悩み
先週のアクセストップは、犯行予告を集約するサイト「予告.in」の紹介記事だった。集まった悪質な予告を110番通報したところ、オフィスに警察がやってきてびっくりしたそうだ。 - 犯行予告収集サイト「予告.in」公開 「0億円、2時間で作った」
「総務相が、ネット上の犯行予告を検知できるソフトの開発費を来年度予算の概算要求に盛り込むと発言した。費用は数億円」という報道を受け、開発者の矢野さとるさん(26)は、犯行予告収集サイトを1人で2時間で構築・公開した。 - ひろゆき氏、警察から来た「犯行予告は110番」メールで2chにスレ立て 「直接伝えたほうが早そうだし」
「ネット上で犯行予告を見つけたら110番するよう、掲示板利用者に呼びかけて」――2ちゃんねるの管理人・ひろゆき氏は、警察から来たというこんなメールを、2chのスレッド上に全文張り付けた。「ユーザーに直接伝えたほうが早そうですし」(ひろゆき氏)
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.