中高生の保護者向けインターネット教材、ヤフーなどが公開
「特に子どもとのネット知識の差が大きい」という中高生の保護者向けに、子どものネット利用のリスクと対処法を解説する教材が公開された。
「子どもたちのインターネット利用について考える研究会」(座長:坂元 章お茶の水女子大学大学院教授)とネットスター、ヤフーは9月30日、中高生の保護者を対象に、インターネット利用のリスクと対処法を説明するネット教材を、同研究会のWebサイトで公開した。
同研究会は4月、携帯電話向けフィルタリング問題や「青少年ネット規制法」議論の高まりを受けてネットスターとヤフーが事務局となって発足。保護者が子どものネット利用を指導する際に参考にしてもらう教材作りを7月から、学識経験者や両社とマイクロソフト、ミクシィ、NTTレゾナント、全国高等学校PTA連合会が協力して開発した。
教材はFlashで作成。(1)男女別の典型的なトラブルなどを紹介する中高生のネット利用の実態、(2)双方向型サイトにおける利用リスクの解説、(3)ネットの特徴とフィルタリングの仕組みなど保護者が最低限知るべきこと、(4)親子がインターネット利用について対話するためのヒント──で構成。「ゲーム・アバターサイト」の問題点として、中毒性や「実際に殺人事件が発生している」などと記すなど、イラストなどを交えて具体的に解説した。
中高生の保護者は子どもとネット知識の差が特に大きい傾向があり、「最初の適切な一歩を踏み出すために要点を絞った内容で開発した」という。教材は無償公開し、今後は保護者向けにモデル講演を高P連と共催するなど、教材の活用と普及を進める。
同研究会は、双方向型サイトの安全性を評価する方法について研究を進めており、年末までに最終報告を公表する予定としている。
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