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シャープが下方修正、減益見通し 携帯の不振で
シャープが通期業績予想を下方修正し、前期比で減益に転じる見通しになった。国内需要の落ち込みから携帯電話の売り上げ大幅減になったのが響いた。
シャープは10月6日、2009年3月期の連結業績予想を下方修正し、営業利益が前回予想から650億円減の1300億円にとどまる見通しだと発表した。前期実績(1836億円)から減益に転じる。7〜9月期に携帯電話の売り上げが大幅に減るなどした上、今後も厳しい事業環境が続くと予想したため。
修正後の予想は、売上高が3兆4200億円(前回予想比1800億円減)、経常利益が1000億円(同750億円減)、純利益が600億円(同450億円減)。
前回予想では前期比で増収増益を見込んでいたが、修正後は売上高(前期実績は3兆4177億円)は前期から横ばいながら、営業利益(同1836億円)、経常利益(同1683億円)、純利益(同1019億円)は大幅減に転じる。
7〜9月期、携帯端末の需要落ち込みが国内で顕著になり、携帯電話の売り上げが大幅に減った上、関連電子部品も不振に。液晶パネルの価格下落に伴い、液晶事業の収益も悪化した。10〜12月期以降も携帯電話と関連電子部品を中心に厳しい環境が続くと予想し、通期予想を下方修正する。
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