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9月の世界半導体売上高、1.6%増
フラッシュメモリ製品の売上高は37.5%減、DRAM製品の売上高は11.1%減と、メモリ製品の不振が響き、全体としての成長ペースが落ちた。
米半導体工業会(SIA)は10月30日、世界半導体売上高に関する統計を発表した。9月の売上高は230億ドルで前年同月比1.6%増、前月比では1.1%増だった。今年1〜9月合計の売上高は1964億ドルで、前年同期を4%上回っている。
不振のメモリ製品を除けば、9月の売上高は前年同月比で7.8%増。フラッシュメモリ製品の売上高は前年同月比で37.5%減、DRAM製品の売上高は同11.1%減となっている。
「9月になって半導体業界が金融市場の混乱の影響を受け始め、半導体売り上げの伸びが鈍化した」とSIAのジョージ・スカリス会長。消費者信頼感指数の急落と、エンタープライズ市場に生じた警戒感に言及している。ただし新興国の市場では、半導体売り上げの2大けん引役であるPCと携帯電話の売り上げが堅調だという。
SIAでは、複数のアナリストの予測によると今年、全世界のPC販売台数は前年比で少なくとも11.5%伸びる見通しだが、うち半数近くが新興国向けだと指摘。また携帯電話についても、今年は販売台数が8.7%伸びて13億5000万台に達するというJPMorganの予測を引き合いに出し、その7割が新興国向けになる見通しだと述べている。
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