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非営利団体、Google Chromeのプライバシー保護に問題ありと指摘
非営利団体が、Google Chromeはユーザーに無断でユーザー情報をサーバに送信しているとして、改善を訴えた。
非営利団体Consumer Watchdogは11月3日、GoogleのブラウザGoogle Chromeが、ユーザーのPC内部の情報を無断でサーバに送信しているとして、その状況を示すビデオをYouTubeに投稿したことを明らかにした。
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同団体は先月、この事実をGoogleに伝え、改善を求めたという。しかし同社は、このビデオで示されている小さな問題点の1つを解決することに同意しただけで、「多くのユーザーは匿名でWebをブラウズできるとは思っていない」と回答したという。
Consumer WatchdogはChromeの問題点として次の点を挙げている。
- ユーザーの理解や合意、管理なしで、新たな非同期通信を行っている
- Chromeの多くの機能は、デスクトップとクラウドコンピューティングの区別をあいまいにしており、ユーザーのソフトや文書、データ、個人情報が、ユーザーのHDDではなく、ネット上のGoogleのサーバに保存されている。このため機密情報のプライバシーとセキュリティについて、ユーザーの混乱を招いている
- Chromeの「Incognito」モードは、実際はそうでないにもかかわらず、ユーザーに自分の活動が完全にプライベートで、監視されていないと誤解させている
また同団体はユーザーのプライバシー保護のため、Googleに次のことを要求した。
- Chromeの主要インタフェースとして、隠したり削除したりできない、Incognitoモード専用ボタンを設置する。同モードになったら、ユーザーが同モードをデフォルトで選択したとみなす
- Google検索エンジンのホームページ上ではっきりと情報を開示し、ユーザーが検索ボタンを押したり、アクションを要求するまではGoogleサーバと通信しないようにする。情報公開はGmail、Google Talk、Google Toolbarにも適用する
- Incognitoモードがその意味通りの役割を果たすようにする。IncognitoモードはデフォルトでSSL接続とし、自動IP匿名化サービスを提供。Google Analyticsを含むすべてのGoogleサーバでログを残さず、自動保存など非同期なイベントハンドラーを利用するすべての機能をオフにできるようにする
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