米Hewlett-Packard(HP)とアリゾナ州立大学のFlexible Display Center(FDC)は12月8日、手ごろな価格の電子ペーパーディスプレイを発表した。
このディスプレイの素材はほぼ100%がプラスチックで、紙のように曲げることができ、割れないという。従来のディスプレイと比べ、軽量で消費電力も少ないとしている。
HPとFDCは、HPがHP Labsで開発した「自動位置合わせインプリントリソグラフィ(SAIL)」技術を新ディスプレイに採用した。SAILは、基板上にパターン形成された情報の位置を、プロセスが誘起するひずみに左右されずに維持する技術。
HPによると、SAIL技術により、柔軟性のあるプラスチック素材上に、TFT(薄膜トランジスタ)アレイをロール式に転写することが可能になった。シートに1枚ずつプリントする方式と比べ、ロール式は高速な連続印刷が可能なため、製造コストが抑えられるとしている。
初の試作品には、DuPont Teijin Filmsが「Teonex Polyethylene Naphthalate(PEN)」基板を提供。SAIL技術とE Inkの「Vizplex」イメージングフィルムによって基板にパターンを形成、ディスプレイを完成させたという。
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新しいディスプレイは従来よりも40%薄く、曲線的な形にもできる。
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