YouTubeが生んだ初の大統領? オバマ陣営の“動画物量作戦”
選挙期間中のオバマ陣営は30人の動画制作スタッフを抱え、YouTubeに計1800本以上の動画を投稿。画質よりも発信の頻度を重視していたようで、Webカメラも使われた。
バラク・オバマ米大統領は、選挙キャンペーンで積極的にYouTubeを活用した。30人の動画スタッフを抱え、キャンペーン中に公式チャンネルに投稿した動画は1800本以上。「ここまで戦略的にYouTubeを使った政治家はいないのでは」と、米YouTubeの徳生裕人シニアプロダクトマネージャーは話す。
日本では公職選挙法で選挙でのネット利用が制限されているが、YouTubeなど動画サイトの利用が進めば、若年層の選挙への関心も高まりそうだ。
動画の撮影には専用カメラのほか、選挙事務所に設置したWebカメラも使われた。「画質よりも、いかに頻繁にメッセージを発信するかが重視された」という。キャンペーンの最終3日間だけで52本投稿され、公式チャンネル合計で1億回以上再生された。テレビCMを事前にYouTubeで公開したこともある。
反オバマ陣営がオバマ氏に否定的な動画を投稿すると、今度は支援者が応援動画を投稿して反論する――というふうに、ユーザーによる“アップロード合戦”も起こり、盛り上がっていたという。
英語とスペイン語の字幕付きの動画もあり、動画はファイルとしてダウンロードすることも可能だ(「YouTube」に動画ダウンロード機能 オバマ米次期大統領のチャンネルで)。
日本の選挙活動でも「オバマ氏のケースのように、YouTube利用が進めばいい」と徳生シニアプロダクトマネージャーは期待。「YouTubeは選挙に目が向きやすい環境を作った」と話していた。
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