“Webに強いプリンタ” キヤノン新「PIXUS」でニーズ拡大
キヤノンの新「PIXUS」は“Webに強い”がうたい文句の1つ。Webページの印刷は年賀状作成と並ぶほどの人気用途だが、「1枚に収まらない」といった不満が多いのに対応。プリントニーズ拡大を狙う。
キヤノンは9月8日、インクジェットプリンタ「PIXUS」シリーズの新製品を発表した。Webブラウザの画面プリントを簡単に行えるプラグインソフトを標準添付し、強いニーズがあるというWebプリントに強い点をテレビCMなどでアピール。漸減傾向にあるプリンタ市場を活性化し、国内50%のシェア獲得が目標だ。
新製品は複合機「MP」シリーズ6機種と、単機能機「iP」シリーズ1機種。複合機の最上位機種「MP990」は3.8インチの大型カラー液晶ディスプレイを搭載。各機種とも染料インクと顔料インクの組み合わせで専用紙、普通紙とも写真と文字を美しく印刷できるとしている。新たにiPhoneからのプリントにも対応し、10月に専用ソフトをApp Storeで公開する予定。
価格はオープン。同社オンラインショップ価格は、MP990が3万9980円、MP640が2万9980円など。
Webプリントはプリンタの使い道トップ3
新製品には、Internet Explorer用プラグイン「Easy-WebPrint EX」を標準添付する。Webページの主要な部分だけ自動的に選択して切り抜いたり、複数のページから欲しい部分をユーザーが選び、レイアウトして印刷するといったことができる。2006年秋以降のPIXUSシリーズなら利用可能で、製品情報サイトで配布する。
同社が実施したユーザー調査によると、Webページの印刷は、デジカメ画像プリント、年賀状作成に次ぐプリンタの主要な使用用途。だが「1枚に収まらない」「不要な部分がプリントされる」など、Webプリントに対する不満は写真プリントより多かったという。
国内プリンタ市場は、買い換えサイクルの長期化や消費低迷で台数ベースで漸減傾向にある一方、デジタル一眼レフの普及などでホームプリントが定着、消耗品市場は堅調に拡大している。同社は新製品による写真印刷の早さ・美しさや大型液晶搭載などの新機能で買い換え需要を促進するとともに、簡単にWebプリントが行える新機能によるプリントニーズの刺激という両面作戦で年末商戦に乗り込む。
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