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「今年と同じ選挙でいいですか?」 ヤフー、ネット選挙活動の解禁求め署名活動
インターネット上の選挙活動解禁を求める署名活動をヤフーがスタート。来夏の参院選での実現を目指し、国会議員や関係省庁に働きかけていく。
ヤフーは10月28日、インターネット上の選挙活動解禁を求める署名活動を同社Webサイト「来年も、今年と同じ選挙でいいですか?」で始めた。来年7月の参院選での実現を目指し、来年の通常国会前に国会議員や関係省庁に提出する。
公職選挙法ではインターネットをビラなどと同じ「文書図画」と規定しており、選挙期間中の選挙運動での利用を禁止。ブログなどへの書き込みもできず、8月の総選挙では公示と同時に候補者がブログやTwitterなどでの発言を停止した(「理不尽」「悪法も法」──衆院選公示、“Twitter議員”もつぶやき停止)。有権者が特定の候補者をブログで応援するといったことも違反になる。
ヤフーは「生活のスタイルが多様化した今日において、有権者が十分な情報を得て選挙に臨むためには、従来の枠組みのみにとらわれず、より柔軟に自らの都合に合わせて情報を手に入れることのできるインターネットが使えることが望ましい」と主張。広く賛同者を募り、ネット選挙運動の解禁を関係省庁や議員に働きかけていく。
同社の別所直哉CCO(最高コンプライアンス責任者)兼法務部長は「ネット選挙運動解禁によるヤフーのサービスやビジネスへの影響はまったく考えていない。ネットを活用できる環境を作っていくことがネットでビジネスをする企業としての社会的責任だと考えている」と話している。
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