セカイカメラが世界デビュー 商用タグ管理サービスも提供
日本では「スキヤキ」として先行公開された「セカイカメラ2.0」が米国など全世界でリリース。「ソーシャル」を武器にライバルとは別のレイヤーで勝負をかける。
頓智・(とんちどっと)は12月21日、iPhone向けAR(拡張現実)アプリ「セカイカメラ」が世界でダウンロード可能になったと発表した。
同社は昨年9月に米国で行われたTechCrunch50イベントでセカイカメラのコンセプトを披露し大きな衝撃を与えた。日本では9月に最初のバージョンをリリースし、4日間で10万ダウンロードを記録、エアタグが流行した。12月には大幅に機能強化した2.0を公開したが、米国を含むワールドワイドでのリリースは、実用性をうたうLayarや3Dアニメーションを強調するjunaioなどのライバルとなるARアプリに先行されていた。
セカイカメラ2.0は日本語をはじめ英語、中国語、フランス語、ドイツ語、韓国語、スペイン語に対応し、全世界のApp Storeでダウンロードが可能となった。
頓知・はプレスリリースで、「ほとんどのARアプリはナビゲーション志向だが、セカイカメラはその設計からソーシャルだ」と強調。井口尊仁社長は「セカイカメラはソーシャルで、とても楽しい! いまここにあるセレンディピティだ」と述べており、ゲーム、エンターテインメント、コミュニケーション用途を強調している。
セカイカメラ2.0は、Twitterと連動した「エアツイート」、自分のプロファイルを公開できる「エアプロフィール」、ライフログとコミュニケーション機能を追加する「セカイライフ」などさまざまな機能を持つ。
また、ワールドワイドリリースに当たって同社は、商用のエアタグ「オーソライズドタグ」を投稿・管理するためのWebベースのツール「Sekai Camera eX」を提供することも発表した。
同社は世界展開に先立ち、米ベンチャーキャピタルのDCM、伊藤忠テクノロジーベンチャーズの出資により400万ドルの増資を行ったと発表している。
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