スク・エニHD、120億円の最終赤字に転落 開発中止損失など計上
スクウェア・エニックス・ホールディングスが業績予想を再び下方修正し、120億円の最終赤字に転落する見通しになった。
スクウェア・エニックス・ホールディングスは5月12日、2011年3月期(2010年度)の業績予想を下方修正し、連結最終損益が120億円の赤字に転落する見通しだと発表した。前回予想は10億円の黒字としていた。
同社は昨年12月、PS3版「ファイナルファンタジーXIV」(FFXIV)の発売延期などから業績予想を大幅に下方修正していたが、それをさらに下回る見通しになった。
「事業環境の急激な変化に鑑み、将来のキャッシュフローをより慎重に見積もった結果」、のれんの減損約88億円を計上する見通しに。また「収益基盤強化の観点からタイトルの選別・強化を行った結果」、開発中止損と関連損失約45億円を計上する見込み。
東日本大震災で被災したアミューズメント施設の復旧費用など、震災関連で約6億円の特別損失も計上するなどし、同期の特損額は合計約160億円になる見込み。
売上高は前回予想から50億円減の1250億円に、営業利益は同7億円減の73億円に下方修正。前期実績(売上高122億円・営業益282億円・最終益95億円)から大幅な減収減益となる見通し。
同社は昨年12月、PS3版FFXIVの発売延期などから業績予想の大幅な下方修正を余儀なくされていた。PS3版FFXIVは当初今年3月上旬の発売を予定していたが、発売日は「未定」に変更。FFXIVはWindows版の品質に対しユーザーからの非難が相次ぎ、和田洋一社長が「ファイナルファンタジーとしてご期待いただいている水準に達していないと深く反省する」と謝罪する異例の事態になっていた。
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