米国債のデフォルト(債務不履行)回避に向けて綱渡りを続けている米国政府だが、米Appleが保有する現金残高は、米国政府のそれを上回っているという。「スティーブ・ジョブズはアンクルサムより金持ちだ」と米国メディアが一斉に報じている。
米国財務省が7月28日に明らかにした現金残高は737億6800万ドル。これに対し、Appleの4〜6月期決算によると、同社の6月末時点の手元現金残高は758億7600万ドルだった。
一国の政府が運用している現金の残高と企業の現金残高を単純に比較することはできないが、米国政府が陥っている苦境とAppleの絶好調ぶりを表すものとして米メディアは関心を寄せている。
ただ、現金残高を積み上げていくAppleに対し、株主からは「投資するか株主還元すべきだ」という批判も根強い。Appleはかつて資金不足で破たんしかけた過去があるため、現金保有について保守的になる傾向があるとも言われている。
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