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「世界で一番かっこいいネットの政治メディア」を──新たな可能性を模索する津田大介さん(3/3 ページ)

東日本大震災後、積極的に被災地の取材を重ね、Twitterなどで情報発信してきたメディアジャーナリスト・津田大介さんはいま、「メディアアクティビスト」を名乗り、メディアの新しい可能性を模索している。

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「世界で一番かっこいいネットの政治メディア」を

 震災以降、その思いは強くなる。「『SHARE FUKUSHIMA』を企画しながら、でもこれってジャーナリストなのかなって(笑)。取材をしながら人と出会い、人と人をつなげて物事を動かしたり、組織を作ったりするのは、アクティビストですよね」。津田さんは最近、メディアジャーナリストという肩書きから「メディア」を取って、「ジャーナリスト」を名乗りつつ、「メディアアクティビスト」という肩書きも用いるようになった。

 日本ではまだ聞き慣れない米国発の「メディアアクティビスト」とは、何者なのだろう。「市民がメディアを使い、市民のために報道する。それを自ら実践したり、市民に教えたりする人たちのことです。2006年以降、明らかにアクティビストとしての活動が多くなっていた。メディアアクティビストが生まれたのは、米国のCATV文化からですけど、自分はソーシャルメディアという新しいメディアが隆盛している現在におけるメディアアクティビストだなと」

 そして、メディアアクティビストとしての第一歩が、「世界で一番かっこいいネットの政治メディア」だ。「最初は出資を募ろうかなと思っていたのですが、やはり自分で稼いで、自分のお金でやらないとだめだと考えました。とりあえず原資を稼ぐために始めたのが有料メルマガです。月額630円、会員2000人で利益が月80万円出ます。これで3人雇えれば、ローンチはできる」。メルマガのタイトルは「メディアの現場」。被災地で取材したことや、気になるニュースの解説などを毎週、発信している。

 新しい政治メディアは、省庁の審議会など政策決定の場を伝えることが主軸となる予定。「震災を受けて、復興やエネルギー問題などもう少し意思を持ったメディアにしようかなとも思っています」。構想は広がるが、さらに意外なメリットも。「政治メディアを立ち上げて編集長を名乗れば、肩書き問題は完全に解決される。もう、誰にも文句をいわれません(笑)」

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