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総務省がGoogleに指導 無線LAN通信を傍受、「通信の秘密侵害」の恐れ
Googleのストリートビュー車両が日本国内でも無線LAN通信を傍受し、一部を記録していたとして、総務省が再発防止を指導。
総務省は11月11日、Googleのストリートビュー撮影車両が日本国内でも無線LAN通信を傍受し、一部を記録していたことが、電気通信事業法が定める「通信の秘密」の侵害につながる恐れがあるとして同社を文書で指導し、再発防止策について報告を求めたことを明らかにした。
米Googleは昨年5月、ストリートビュー車両が無線LANを経由した通信を誤って収集していたと発表。同省が日本法人に対して報告を求めたところ、日本法人はGoogleマップのサービス向上を目的に、2007年12月から国内で、道路周辺映像の撮影と同時に無線LAN通信を傍受し、その一部を記録していたことを明らかにしたという。
日本法人は(1)誤って通信本文を受信、記録したものであり、閲覧・使用は行っていない、(2)判明後、データは米Googleで厳重な管理下に置き、アクセス制限をかけて保管している、(3)判明後直ちにストリートビュー車両による無線LANを経由した通信の収集は停止した──と報告しているという。
同省は、Googleの行為が「電気通信事業法4条に規定する『通信の秘密』の侵害につながるおそれがあったものと認められる」として、再発防止と法令順守を指導。データの削除と、再発防止策の報告を求め、経緯について日本語で周知するよう要請した。
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