パナソニックは2012年3月期の連結業績予想(米国会計基準)を下方修正し、最終損益が7800億円の赤字に悪化する見通しだと発表した。従来予想は4200億円の赤字だったが、円高、タイ洪水と世界経済の減速に加え、買収した三洋電機ののれん代償却が響く。
売上高は従来予想から3000億円減の8兆円に修正する。タイ洪水によるサプライチェーンへの影響に加え、世界的な景気低迷でデジタル商品を中心に大幅な減収を見込む。営業利益は1000億円減の300億円にとどまる見通しだ。
事業構造改革費用として、三洋ののれん代償却などを含む2500億円を追加計上するなどし、税引き前損益は3900億円悪化し、8200億円の赤字を予想。最終赤字額は過去最悪となる。
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