Vitaは「ワンダースワン以下の販売数」「誰も買いたがらない」 Forbesに厳しいコラム
「PlayStation Vitaはのど元に突きつけられたナイフ」──米国発売が近づくVitaに対し、先行きに厳しい見方を示すコラムがForbesのWebサイトに相次いで掲載された。
「ソニーのPlayStation Vitaはのど元に突きつけられたナイフ」──米ビジネス誌「Forbes」のWeb版に、米国発売が近づくPlayStation Vitaの先行きについて厳しい見方を示すコラムが相次いで掲載された。
2月3日付けのコラム「Sony's PS Vita - Knife on the Throat」は、携帯デバイスや携帯ゲームなどをカバーしているテロ・キッティネン氏が寄稿した。
同氏は1月第4週の日本国内市場を分析し、Vita向けにリメイクが発売された人気タイトル「テイルズオブイノセンスR」が5万4000本だったのに対し、ニンテンドー3DS向けの「バイオハザード リベレーションズ」は14万6000本に上ったという結果を示す。本体の販売数は3DSが8万5000台だったのに対し、Vitaは1万9000台とPSPの6万6000台にも及ばず、1999年の伝説的な失敗「ワンダースワン」の週間販売台数である2万台以下になっている──と指摘する。
コラム中のワンダースワンカラーの写真には「PS Vitaの精神的な先祖か」というキャプションも付いている。同氏は、スマートフォンゲームの成長が続く今年は伝統的な携帯ゲーム機が試される年になるだろうとみている。
同サイトに同じ日に掲載されたデイブ・シアー氏のコラム「PS Vita: Too Much, Too Late」では、「Vitaはソニーにとってとても大きな問題になるだろう。なぜなら誰も買いたがらないからだ」と指摘する。
シアー氏によると、モバイルゲームは据え置き機向けゲームとは異なる性格のものであり、スマートフォンなどタッチパネル端末の普及は「Angry Birds」などがヒットする「モバイルゲームのルネサンス」をもたらした。だがソニーはモバイルゲームの世界でいま何が起きているかに気付かず、据え置き機の携帯版、つまりPlayStationの携帯版であるVitaを開発してしまった。任天堂は据え置き機と携帯機の違いを知っており、ニンテンドー3DSの販売拡大はモバイルゲームの専用機に居場所があることを示すだろうが、それはVitaの場所ではない──という。
両氏とも、船出したVitaがスマートフォン向けゲームなどとの厳しい戦いにさらされると見ている点で共通している。米国ではVitaは2月22日に発売される。
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