「初音ミク」2次創作物のDL販売は原則NG クリプトンが改めて説明
クリプトン・フューチャー・メディアは、「初音ミク」など同社のキャラクターを使った2次創作物のダウンロード販売は「原則として許諾していない」という指針を改めて説明。
「Gumroad」など個人が簡単にコンテンツを販売できるサービスが登場しているが、クリプトン・フューチャー・メディアはこのほど、「初音ミク」など同社のキャラクターを使ったイラストや同人誌など2次創作物のダウンロード販売について、「原則として許諾していない」という指針を改めて説明した。
対象になるキャラクターは「MEIKO」「KAITO」「初音ミク」「鏡音リン」「鏡音レン」「巡音ルカ」。非商用・無償の2次創作の場合、「ピアプロ・キャラクター・ライセンス」(PCL)のもとでほぼ自由に利用できるようになっている。
また、「非営利目的で、原材料費を回収する目的で対価を徴収する、対面での大規模とはいえない数量の譲渡」である同人誌の頒布については、「すでに定着した『同人文化』を応援する目的、およびファンの皆様の交流を促進する目的」で、同社の「ピアプロリンク」に申請することで認めている。
だがデジタルデータのダウンロード販売は「理論的には大規模の頒布を極めて低廉なコストで行える」ため、同人文化支援・ファンの交流促進という目的に合致しないとして、原則として許諾していないと説明している。
同社は初音ミクなどのキャラクターでできることとできないことを解説した「キャラクター利用のガイドライン」を公開しており、改めて確認するよう呼びかけている。
「東方Project」のZUNさんは、Gumroadを活用した東方関連の同人音楽の販売について、現行のガイドラインでは認められないことをTwitterでコメントしている。
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