Facebook、Instagramを買収 10億ドルで
Facebookが写真共有サービスのInstagramを10億ドルで買収。FacebookはInstagramから写真共有サービスのノウハウを学ぶのが狙いで、Instagramは今後も独立したサービスとして運営していくという。
米Facebookは4月9日(現地時間)、写真共有サービスを運営する米Instagramを10億ドルで買収すると発表した。Instagramは世界で会員3000万人以上を抱える人気サービス。Instagramは今後も独立したサービスとして運営し、Facebookは写真投稿サービスの運営ノウハウをInstagramから取り込んでいく狙いという。
Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOは、Facebookへの投稿で「Instagramの買収と優秀なチームがFacebookに参加するというニュースをシェアできてエキサイトしている」とInstagramの買収に合意したことを明らかにした。買収額の10億ドルは現金と株式で支払われる。
Instagramは2010年10月、iPhone向けアプリとして登場した。投稿する写真がポラロイドのような正方形になることや、さまざまなフィルターを使ってエフェクトを簡単に追加できるのが特徴だ。現在の登録ユーザー数は3000万人以上で、4月3日(現地時間)にリリースしたAndroid版は公開初日に100万以上がダウンロードされる人気になった。これまでごく少数の社員で運営してきたことでも知られる。
買収後もInstagramは独立したサービスとして運営を続け、TwitterやmixiなどほかのSNSへの投稿も従来通りInstagramから行えるという。
ザッカーバーグCEOは、FacebookとInstagramが提供する経験が異なることを認識しているといい、「Facebookと統合するより、Instagramの強みと機能を維持していく」方針を明らかにしている。写真共有はFacebookでも重要なコミュニケーションの1つであり、FacebookはInstagramからサービスノウハウを学ぶ一方、Facebookの強力な技術者チームとインフラによってInstagramを強化していくという。
超大型の株式公開を間近に控えるFacebookだが、多くのユーザーを抱える人気サービスを買収するのは初めて。ザッカーバーグCEOは「Facebookにとって重要なマイルストーンだ」とコメントしている。
Instagram共同創業者のケビン・シストロムCEOは、買収に合意したことを同社ブログで報告。「Instagramはなくなるわけではない。われわれはFacebookとともに働き、Instagramを進化させていく。今後も新機能を追加し、モバイルによる写真体験をよりよくするための新しい方法を探り続けていく」とコメント。今まで同様、Instagramの共有をTwitterなどでも行えることを付け加えている。
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