KDDI田中社長、iPhoneは「貢献大きい」 12年度はスマホ800万台販売へ
iPhoneは「明らかに貢献は大きい」とKDDIの田中社長。多い週ではスマートフォン販売の4割をiPhoneが占めるという。
KDDIの田中孝司社長は4月25日開いた決算説明会で、iPhoneについて「明らかに貢献は大きいと認識している」と述べた。現在、多い週では同社スマートフォン販売の4割をiPhoneが占めているという。
同社がiPhoneに参入した2011年10月以降、MNP(携帯番号ポータビリティ)の純増数が急増。加入者純増シェアも10〜12月期には29.0%と10.4ポイント伸びた。
田中社長は「iPhoneユーザーは確かにいる。iPhoneを提供しないのは機会損失につながるので提供を決めた。現状は非常に満足している」と述べた。週当たりのスマートフォン販売のうち、低い時は十数パーセント、多い時で40%ほどがiPhoneだという。
ただ、MNP純増数はiPhone発売前の9月にプラスに転じており、「営業力の向上もあったのでは」としている。
KDDIが2011年度(2011年4月〜12年3月)に販売したスマートフォンは563万台で、販売台数に占める比率は41%。12年度は800万台のスマートフォン販売を見込み、比率も約7割に引き上げる計画だ。
スマートフォン普及に向け、田中社長は課題として(1)使いやすい端末の投入、(2)料金を挙げる。端末では「フィーチャーフォンの形状でもスマートフォンができると思っている」として、「もっともっと簡単で使いやすいスマートフォンが欲しいという声」に対応していく考えを示した。料金面では、固定通信とのセット割引「auスマートバリュー」を利用することで割安になるとして、販促を進めていく。
Androidアプリが月額390円で利用し放題になる「auスマートパス」の契約は3月末で56万となり、「これだけ短期間で有料サービスが伸びるのはなかったことだ」という。12年度は500万に伸ばす目標を掲げている。
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