“Google Maps離れ”対策でGoogleがAPIの使用料を大幅値下げ
foursquareやWikimediaがOSMに移行し、AppleがiOS 6での新マップを発表する中、Googleが「Google Maps API」の使用料を大幅に値下げした。
米Googleは6月22日(現地時間)、「Google Maps」の機能をWebページやアプリに組み込める「Google Maps API」の使用料を値下げしたと発表した。
Googleは当初Google Maps APIを無料で提供していたが、昨年10月に2012年初頭から課金を開始すると発表した。それを受け、米foursquareやWikimedia Foundationが非営利のオンライン地図プロジェクトOpenStreetMap(OSM)に移行した。また、米Appleは先ごろ開催したWWDCで、今秋リリースの次期モバイルOS「iOS 6」の「マップ」で独自の地図エンジンを採用すると発表している。
Google Maps APIは、地図の読み込み回数が1日当たり2万5000回までは無料で、この使用制限を超えると、超過分が有料になる。従来の超過分料金は1000回当たり4ドルだったのが、50セントに引き下げられた。
また、Google Mapsエンジンを独自デザインの地図で利用する「スタイル付き地図」の使用制限の条件が、スタイル付きではない地図と同じになる。従来のスタイル付き地図の使用制限は、1日当たりの読み込み回数が2500回を超えると1000回当たり8ドルだった。
Googleによると、スタイル付きではない使用制限を超えるサービスはAPI利用サービス全体の0.35%にすぎないという。なお、超過分の課金は自動で開始されるのではなく、使用制限を超えたサービスには従来通りまずGoogleから連絡があり、超過分の支払いを開始するか他の選択肢を選ぶかを検討するよう促される。
GoogleはAppleがiOS 6を発表する数日前に急きょメディア向けイベントを開催し、Google MapsおよびGoogle Earthの新機能を披露している。
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