任天堂は10月24日、2013年3月期(2012年度)の業績予想を下方修正し、純利益が当初予想から140億円減(70.0%減)の60億円にとどまる見通しだと発表した。ニンテンドー3DSのハード・ソフト販売が海外で下回っており、販売目標を下方修正したほか、想定を上回る円高傾向も響く。
修正後の予想は、売上高は当初から100億円減の8100億円、営業利益は150億円減(42.9%減)の200億円、経常利益は250億円減(71.4%減)の100億円。
上期の実績などから3DSの販売見通しを修正し、ハードは当初から100万台減の1750万台、ソフトは300万本減の7000万本とする。また想定レートを1ユーロ105円から100円に変更(ドル円は1ドル80円で据え置く)することも影響する。下期に投入する新型据え置き機「Wii U」は今期にハード550万台、ソフト2400万本が目標。WiiとWii Uの合計ではハードが1050万台と当初通りだが、ソフトは合計7450万本とし、当初から450万本上積みする。
編集部より
初出で「Wiiハードは当初から半減以下の500万台、ソフトを1950万本減の5050万本へと大幅に下方修正した」としていましたが、比較する母数を誤っていました。おわびして訂正いたします。
9月中間期は3DSの販売が下回ったことに加え、円高傾向と為替差損232億円を計上するなどし、最終赤字が279億円と、当初予想から79億円悪化した。
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