AmazonのKindle洋書、日本向けは値上げ? Kindleストア日本版の影響か
Amazon.comのKindle向け洋書が、日本のユーザーが購入する場合に大幅な値上げになっているという報告が相次いでいる。米国向け価格の2倍以上に高くなっているケースも。
Kindleストア日本版がオープンした10月25日ごろから、米Amazon.comで販売されているKindle向け洋書が値上げされているという報告が相次いでいる。値上げは日本のユーザーに対して行われているようで、書籍によっては米国向け表示価格の2倍になっているケースもあり、洋書を楽しんでいたユーザーから不満の声が上がっている。値上げの背景は不明だが、Kindleストア日本版のスタートが影響している可能性もありそうだ。
例えば、邦訳もベストセラーになった「スティーブ・ジョブズ」の原書「Steve Jobs」。編集部で確認したところ、ログアウトした状態で米Amazon.comで検索すると、Kindle版の販売価格は16.99ドル。だがログインして再びアクセスすると22.04ドルになっており、約3割高くなっている計算だ。Kindleストア日本版では同書は1748円で販売されており、ログイン後のAmazon.comで表示された22.04ドルとほぼ同じだ(1ドル80円換算)。
Androidの技術書「Android UI Fundamentals: Develop & Design」のKindle版も、ログイン前は16.20ドルだが、ログイン後は35.59ドルと倍以上に。円換算では2847円で、Kindleストア日本版での同書の価格(2823円)に近い。
一方、「Harry Potter and the Philosopher's Stone (Book 1)」(邦題「ハリー・ポッターと賢者の石」)のKindle版は非ログイン状態で7.99ドル、ログイン後は7.98ドルとごくわずかながら安くなっている(販売元はハリー・ポッター公式サイト「POTTERMORE」)。またアイザック・アシモフ「Second Foundation」(邦題「第二ファウンデーション」)もログイン前・ログイン後ともに7.99ドルと変わっておらず、一律値上げになっているわけではないようだ。
Kindleの日米アカウントを統合している、いないに関わらず、日本からログインしている場合は値上げ後の価格が表示されるようだ。以前からKindleで洋書を購入していたユーザーからは、Amazonに対し突然の大幅値上げに失望する声が上がっている。
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