ニュース
米長邦雄永世棋聖、死去 コンピュータ将棋との対戦も
日本将棋連盟会長で、永世棋聖の米長邦雄氏が死去。今年1月にはコンピュータ将棋と対戦するなどIT活用に積極的で、ネットユーザーの支持も厚かった。
日本将棋連盟会長で、永世棋聖の米長邦雄氏が12月18日、前立腺がんのため都内の病院で死去した。69歳だった。今年1月にはコンピュータ将棋と対戦するなどIT活用に積極的で、ネットユーザーの支持も厚かった。
米長棋聖は1963年にプロ入り。85年には王将、棋聖、十段、棋王の4冠を達成。93年の名人戦では中原誠名人を破り、49歳11カ月で史上最年長初の名人となった。
03年に引退。05年からは日本将棋連盟会長として将棋の普及活動に尽力していた。09年に前立腺がんを公表し、闘病を続けながらも、将棋の普及に尽力。今年1月にはコンピュータ将棋「ボンクラーズ」と対戦、中盤のミスで敗れたが、その様子は「ニコニコ生放送」で中継され、34万人が視聴した。
ネット活用に積極的で、公式Webサイト「米長邦雄の家」では、日々の日記や将棋の話、前立腺がんの闘病日記などをつづっていたほか、Twitter「@yonenagakunio」では1日1つずつ、つぶやきを更新しており、12月6日のつぶやきが最後の更新となった。
関連記事
- いかに戦ったのか――「米長邦雄永世棋聖 vs. ボンクラーズ プロ棋士対コンピューター 将棋電王戦」を振り返る
この数年、将棋ファンの間で高い関心事となっている人間vs.コンピューター将棋ソフトの対決が、一時代を築いた大棋士、米長邦雄を相手に実現。対するのはネット上でその実力を見せつけている「ボンクラーズ」。徹底研究で臨んだ米長邦雄永世棋聖は、最強コンピューター相手にどのような対局を見せたのか? - 情報処理学会が将棋連盟に挑戦状 米長会長、「いい度胸」と受けて立つ
情報処理学会は、トッププロと戦えるコンピュータ将棋が完成したとし、日本将棋連盟に公開対局を望む挑戦状を手渡した。将棋連盟は「いい度胸をしていると」受けて立つ構えだ。 - 棋士の脳から「直感思考」を解明へ システム運用技術に応用も
棋士の脳の働きを調べ、直感的な思考の仕組みを解明する共同研究を理研と富士通が始める。複雑化する一方の情報システムを安定運用する技術の開発にもつながるのではと期待している。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.