米Hewlett-Packard(HP)は4月4日(現地時間)、レイモンド(レイ)・レーン会長の退任を発表した。同氏は取締役には留まる。取締役のラルフ・ホイットワース氏が暫定会長となり、取締役会は正式なCEOの人選を開始した。
また、ジョン・ハマーグレン氏とケネディ・トンプソン氏が取締役を退任する。
3者は、3月の株主総会で再任されたが、レーン会長の支持は58.88%、ハマーグレン氏は45%、トンプソン氏は46%だった。
同社が昨年11月に買収した英Autonomyの不正会計発覚で被った損失をめぐり、株主の間では不満が高まっている。
レーン氏は、米EDSや米IBMで製品管理責任者を歴任し、米OracleでCOO(最高執行責任者)を務めた後、ベンチャーキャピタルのKPCBのパートナーを務めた人物。マーク・ハードCEO兼会長の退任後、2010年にレオ・アポテカー氏のCEO就任と同時に代表権のない会長に就任し、2011年9月、現在社長兼CEOを務めるメグ・ホイットマン氏の現職就任時に代表権のある会長となった。
レーン氏は発表文で「先月の株主投票の結果を受け、HPの改革の妨げにならぬよう、会長を辞任する決心をした」と語った。
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