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「資本論」「国富論」初版本など電子化、東大がネット公開
東京大学経済学図書館が、近世西洋の社会科学関連図書を電子化した「西洋古典籍デジタルアーカイブ」を公開。「アダム・スミス文庫」など約400点をPDFで閲覧できる。
東京大学経済学図書館はこのほど、同館に所蔵する近世西洋の社会科学関連の貴重書を電子化した「西洋古典籍デジタルアーカイブ」を公開した。「国富論」「資本論」の初版本など約400点を、PDFで閲覧できる。
公開したのは、アダム・スミスの蔵書を収めた「アダム・スミス文庫」214点と、「国富論」(アダム・スミス)初版本、「資本論」(カール・マルクス)初版本などを含む古典籍193点。学内限定で「メンガー文庫」(80点)も公開している。
それぞれ、東京大学OPACから書誌名で検索し、検索結果詳細画面の「登録番号」の横に表示された紙のアイコンをクリックすると、カラーのPDFをダウンロードできる。
同館が所蔵する社会科学関連図書のうち、貴重図書に指定した1800年以前に刊行されたものや、1900年以前の手稿本について、原本の利用による負荷の軽減と利用の便宜をはかるため、デジタル化を進めてきたという。今後もより希少性の高いものや利用頻度の高い物から順次公開していく予定だ。
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