インデックスが民事再生申し立て 負債約245億円
アトラスブランドのゲーム事業などを展開するインデックスが民事再生申し立て。スポンサーのもと事業譲渡で再建を目指すという。
「アトラス」ブランドのゲーム事業などを展開するインデックスは6月27日、民事再生手続きの開始を東京地裁に申し立て、受理されたと発表した。負債総額は約245億円。
同社をめぐっては今月12日、粉飾決算の疑いが強まったとして証券取引等監視委員会が金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で強制調査に乗り出していた。
同社によると、債務超過に転落したことで金融機関や取引先に不安が広がり、資金繰りがひっ迫する状態に。「自主再建は極めて困難」として民事再生による再建を選んだという。
今後、スポンサーを募集して事業譲渡を検討。落合昌美会長と落合(小川)善美社長は責任を取り、民事再生手続きに一定のめどが立った段階で辞任する意向という。
同社は1995年に創業し、iモードなど携帯電話向け公式コンテンツで急成長。旧タカラ株式を取得して筆頭株主になったほか、民放などが大規模な増資に応じたこともあった。
だが海外携帯コンテンツ事業の失敗が大きなつまずきとなり、多額の投資損失を計上。さらに公式コンテンツから“勝手コンテンツ”へ、フィーチャーフォンからスマートフォンへの流れにも乗れず業績は縮小。2006年に子会社化したアトラスを10年に吸収合併し、ゲーム事業は堅調なものの13年8月期第2四半期には債務超過に転落していた。
同社によると、「アトラス」ブランドのゲーム事業などは堅調に推移している。27日には人気シリーズの最新作「新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女」(ニンテンドー3DS)を発売した。
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