オフィスの中に“空飛ぶ自転車”――Google Earthで空中散歩できる自転車に乗ってみた
オフィスの中で自転車をこぐと、空を飛べる。ベンチャー企業・キーバリューが開発した「Virtual Cycling」で、そんな体験ができる。
オフィスの中で自転車をこぐと、空を飛べる。ベンチャー企業・キーバリューが開発した「Virtual Cycling」で、そんな体験ができる。
オフィスに設置したフィットネス自転車をこぐと、目の前の映し出されたGoogle Earthの画面の中を“空中散歩”できるのだ。実際に乗ってみると、よく見知った風景の上を飛ぶのが楽しく、時間を忘れてこぎ続けてしまった。
Virtual Cyclingは、フィットネス自転車とマイコンボード、Mac、プロジェクター、傾きセンサー付きヘルメット、扇風機をつないだマシンだ。
自転車をこぐと、スピードに応じてプロジェクター画面に映し出されるGoogle Earthの画面が進み、Google Earthの中を走っているような感覚を覚える。頭を左右に倒すと右折・左折も可能。速度を上げると足下の扇風機から風が吹き、風の中サイクリングしている気分になる。
スピードを上げると徐々に高度が上がり、自転車で空を飛べる。自宅の上を飛んでみたり、東京タワーやスカイツリーを走り抜けたり、東京ビッグサイトの柱の間を通り抜けたり、スピードを落として地上や海の上に降りてみたり。現実では不可能な空と陸の旅に夢中になり、5分や10分はあっという間に経ってしまう。
当初はGoogleストリートビューの中を走るマシンとして開発したが、ストリートビューだと写真の継ぎ目がカクカクとした動きになるため、Google Earthに対応させた。Google Earthならなめらかに走ることができ、3Dで高さ情報を持っているため空を飛ぶこともできる。
開発者の1人でキーバリュー社長の伊藤将雄氏によると、Virtual Cyclingに乗った人の多くは、自宅やオフィスなどよく知っている場所を走ろうとするそうだ。伊藤社長のおすすめスポットは浅草・浅草寺。雷門を抜け、参道を浅草寺まで走れば“バーチャル浅草寺参り”ができる。
商品化は「できればやりたい」と思っている。伊藤さんは、IT企業などのオフィスに置いてもらい、運動不足解消や、ハードとネットをつないだサービスの可能性の体験に生かしてもらう――といった案を挙げていた。同社では、ハード開発や営業に興味のある人材も募集中だ。
関連記事
- 「“メイカー”ブームはまるでネット黎明期」 ハード開発の素人が“ストリートビュー自転車”で起業した理由
ハード開発素人ながら、“ストリートビューの中を走れる自転車”を開発・起業した伊藤将雄さんは、「今のメイカームーブメントはネット黎明期に似ている」と分析。だからこそ面白いと語る。 - 室内で世界中をサイクリング「Virtual Cycling」 ストリートビュー+フィットネスマシンで
室内で世界中をサイクリングできるというマシンが登場した。室内用のフィットネス自転車をこぐと、テレビに表示されたGoogleストリートビューの風景が流れ、扇風機の風を感じながら走れる仕組みだ。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.