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カシオのカード電卓「SL-800」が「未来技術遺産」に 厚さ0.8ミリ、83年発売
カシオが1983年に発売した厚さ0.8ミリのカード電卓「SL-800」が重要科学技術史資料(未来技術遺産)に登録された。
カシオ計算機は9月3日、同社が1983年に発売した厚さ0.8ミリのカード電卓「SL-800」が、電卓の小型・薄型化を極めた製品として、国立科学博物館の2013年度「重要科学技術史資料(未来技術遺産)」に登録されたと発表した。
「SL-800」は、大きさが85(幅)×54(縦)×0.8(厚さ)ミリ、重さが12グラムのクレジットカードサイズの電卓。電子部品のフィルム化技術により、電源を含む各種の電子素子を備えた基板や表示、キーボード、ケースの薄型化を実現した。電卓の小型・薄型化の技術的な終着点としてニューヨーク近代美術館(MOMA)にも収蔵されている。
「重要科学技術史資料(未来技術遺産)」は、科学技術史上の重要な成果や大きな影響を与えたものを保存・活用するために2008年度から登録を開始。同社製品の登録は電子式卓上計算機「カシオミニ」とデジタルカメラ試作機「DC-90(熱子/重子)」、液晶デジタルカメラ「QV-10」に続き4回目。
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